「無敵艦隊沈没」
現地時間20日午後、浦安市春季リーグ戦最終節が舞浜スタジアム1998にて行われた。第4節終了時、3勝1敗でHELLCATS、ウラガノ、いやし系の3チームが並ぶ希に見る大混戦。HELLCATSの対戦相手はここまで0勝4敗と一部残留には勝ち点3しかないWARRIORS。優勝に向けて1点でも多くのゴールが欲しいHELLCATS。試合は意外な形で幕を開ける。前半5分、DFハゲアロンソのバックパスをGK高井が痛恨のキックミス。拾われたボールを難なく決められ、WARRIORSがまさかの先制点を挙げる。優勝に向け勝ち点3が必須のHELLCATSもすぐさま反撃を開始する。
前半10分。司令塔MASAのパスから出場停止明けのC.オナウド【27】が左足で叩き込み1対1。落ち着きを取り戻したように見えたがこの日のHELLCATSにはエンジンがかからない。司令塔MASAを徹底マークするWARRIORSに対してなかなかボールを収めることが出来ないHELLCATS。先行を許したショックは拭えたに見えたが、攻撃は終始チグハグだった。クロスの質は単調でクサビのボールが入ったケースは数ある程。まるで中央を固めるWARRIORSのDF陣に付き合っているかのような無策の連続だった。対するWARRIORSは決してモダンでもなく、組織されていたわけでもないが旺盛な闘争本心とフィジカルを前面に押し出し、前半25分、HELLCATSはついに勝ち越しゴールを決められてしまう。後半に入ると疲れの見え始めたMF加地【30】に変わり日の出の象徴ライール【30】を投入。すると後半20分C.オナウドがこの日2点目となる同点ゴールを決める。しかし試合はまだ終わらない。勝ち越しゴールを狙い前掛りになった裏をつかれ後半30分、またしてもWARRIORSに勝ち越しゴールを許してしまう。来期に向けて負けられないHELLCATSはロスタイムにMFジャガイモ【30】が意地の同点ゴールを決めるも、試合は3対3の引き分けに終わった。先制されて平常心を失ったかのか。
あるいは選手達が油断していたのか。可能性に乏しかった攻撃。カウンターに肝を冷やした守り、評価すべき点は皆無に等しい。勝ち点3が確実視されていたWARRIORS戦でHELLCATSはミスを犯した。リーグはウラガノとの直接対決を征したいやし系が優勝。優勝候補筆頭『無敵艦隊』HELLCATSは東京湾に沈み、2位で春季リーグ戦を終えた。
一部過激派サポーターは早くも岡田GMの解任を要求。2部リーグではウッキーナが移籍発言を繰り返すなど早くも秋リーグに向けて動き始めている。王座奪還を目指しHELLCATSの夏は始まった。

以下、各選手コメント。
【GK:高井】
(失点については公式球ジャブラニの影響を指摘する声が多かったが)サポーターの期待に応えられなくて残念だよ。またチャンスが与えられるならば必ず勝利に貢献したいね。

 


【MF:MASA】
非常に残念な結果だ。(浦安リーグに)楽な試合などないことを思い知ったよ。今日の失敗は新たなスタートだ。秋リーグタイトル奪還を誓うよ。

 

【FW:ヒビーニョ】
驚きだね。浦安市内はひっくり返っていると思うよ。でもそれがサッカーだよ。必ずしも強いチームが勝つわけじゃないんだ。しばらくはリオでゆっくりして、来シーズンに向けて準備するつもりだよ。

 


【DF:ハゲアロンソ】
GKへのバックパス?はい。完全にジャブりました。だけどパスを出した後すぐに、ブレていると叫んだよ。残念な事に完全にブブゼラの騒音にかき消されてしまったけどね。

 


【MF:加地】
(前半からバテていたように見えましたが?)そうだね。厳しいコンディションだったよ。
皆が高地だ、標高だ言っていたから、高知県で試合があるもんだと思い、前日に前乗りしていたんだ。9時に舞浜集合のメールを見た瞬間は背筋が凍りついたよ。寝ずに車を走らせ、ギリギリに到着だよ。何が起こるかわからない。これが浦安大会だ。

 


【FW:オッカム】
何度も繰り返しますが、今日の試合は俺が決めるか、(ウォーリアーズのエース)江藤が決めるかと言う中で、俺が決められ無かったと言う事だけです。しかし、試合終了の笛は次の試合のスタートですから秋に向け切り替えます。


【監督:岡田毅】
優勝できなくて本当に申し訳なく思っております。先程岡田GMにはこのままつづけてもよろしいでしょうか?と進退を伺いました。選手達は本当によくやってくれたと思います。(来シーズンに向けた選手補強について)ウッキーナについては周知の通り、来期は赤いシャツを来てプレーすることになるだろう。加えてアンカーの必要性を説く岡田監督は『現在浦安を代表するプレーメイカーであるモジャ男と交渉中だが、ウラガノ側から3億マールの移籍金を要求されたよ。』と高騰する移籍市場に難色を示した。尚、来期から一部に昇格する南行徳FCからDF毛虫、FWライールにオファーがあり、経営難のHELLCATSは条件次第では放出もありえるとの見解。最後に岡田監督は『今一つのサイクルが終わろうとしている』と意味深なコメント。
かねてから噂されているウッキーナの移籍報道。ベテラン選手の放出。オフシーズンもますますHELLCATSから目が離せない。
【情報提供:ガセネッタ・スポルト紙】

 

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